こんにちは!
スタッフの小林です。
恒例化してきました筋肉解説です。
bright鍼灸院の筋肉への愛も徐々に皆様へ伝わってきているでしょうか。
本日は後頭下筋群について解説させていただきます。
後頭下筋群は後頭部にある筋肉で「群」という名前の通り複数の筋肉の総称で、
大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋の4つの筋肉から構成されます。
それらの筋肉は頭蓋骨から頚椎を繋いでいます。
こんなに小さな筋肉ですが、現代社会やスポーツにおいてとても重要な働きをしております。
その働きとは、ずばり「目の動き」です。
ヘリコプターにはしっぽの方に小さいプロペラがあるじゃないですか。
あれは頭の上のプロペラだけ回すと胴体も一緒に回転してしまうのを
尻尾のプロペラを回すことで胴体の平衡を保っています。
それが人体の目と首で起きているわけです。
目を右に向けようとすると後頭下筋群が働かなければ首ごと動いてしまいます。
後頭下筋群が働いていることで首を動かさずに目だけ動かすことが可能になるのです。
この筋肉が悪くなると後頭部の痛み、目のかすみ、おでこや目の奥の痛みなどが出現します。
やはりデスクワークやパソコン作業が多い方は後頭下筋群がやられている場合が多いです。
またスポーツの場においては動くものを目で追う速さに影響が出ると言われています。
下記の抄録は
「後頭下筋群の筋緊張の調整をする事で眼球運動が活性化し、眼球運動幅は増大すると考えられる」
という内容です。
平良 眞也, 目島 直人, 神山 寛之 『後頭下筋群が衝動性眼球運動に及ぼす影響について』
J-STAGE 理学療法学Supplement
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2008/0/2008_0_A3P2073/_article/-char/ja/
後頭下筋群をエコーで観察しますと
第一頚椎の高さで小後頭直筋(赤)、大後頭直筋(黃)が観察できます。
皮膚からおよそ2センチの深さにいますね。
この筋肉の同定方法はなかなか面白く、
眼球を左右に動かしてもらうとピクッピクッと収縮するのが観察できます。
このような観察はリアルタイムで観察できるエコーの強みですね。
上頭斜筋はこのような位置にプローブを持ってくることで観察できます。
この位置、角度で筋肉を輪切りの形で観察できるのは上頭斜筋のみです。
刺鍼の際にはすぐ下に椎骨動脈が走行しているので注意が必要です。
小さな筋肉たちなので観察が難しくもありますが
筋肉の特徴と走行を理解し、正しい位置にプローブを当ててあげれば
ひょっこり顔を出してくれます。
いや~エコーを使う解剖学は本当に面白いですね。
細かい筋肉が悪くなってる、という患者様は
筋肉愛に溢れたbright鍼灸院が全力でお役に立ってみせます!!
スタッフ 小林
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bright鍼灸院
院長 吉村亮次
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